2011 年 6 月 16 日 

燃焼モード切替エンジン(その1)

弊社の機体のキーテクノロジーである「燃焼モード切替エンジン」の実験に入りました。

ここで、「燃焼モード切替エンジン」について、説明します。

「エンジン」と一言で言っても、多くの種類がありますが、大別すると、化学系と非化学系に分けられます。
 化学系   燃焼を用いるもの(ジェットエンジン、ロケットエンジン、ピストンエンジンなど)
 非化学系  電子を用いるもの(イオンエンジンなど)

弊社が取り組むのは、化学系のエンジンです。燃焼を伴います。

「燃焼」とは、“光と熱を伴った、激しい酸化反応”です。即ち、酸素と化合させることです。
この「酸素」をどこから持ってくるかで、「ロケットエンジン」と「ジェットエンジン」の違いが生まれます。
 ロケットエンジン
  燃料と一緒に、自分で酸素を持っていて(自機に搭載)、その酸素を使う。
酸素をガスや液体にして持っていく場合もあれば、亜酸化窒素や硝酸カリウムなど、他の物質と化合させた
  状態で持っていく場合もあります。
 ジェットエンジン
  周囲の空気を取り込み、空気中の酸素を使う。
  自動車のエンジン(ピストンエンジンやディーゼルエンジ)も、同様に空気を吸い込んで燃焼させので、原理的には同じです。

eng_classify
エンジン分類

高度が高くなるにつれ、空気が薄くなり、含まれる酸素の量も減ってきます。酸素が少くなくなると燃焼できなくなり、エンジンは停止してしまいます。
そのため、ジェットエンジンは、おおよそ高度15km~20kmぐらいまでしか使えません。(国際線の旅客機の飛行高度は、11kmぐらいです)
高度20km以上を飛行するためには、自前で酸素を持っているロケットエンジンが必要となります。
(ロケットが、空気の無い宇宙空間を飛行できる(エンジンを作動させることが出来る)のは、燃焼に必要な酸素を自分で持っているからです)

話が少し飛びますが、「高度100kmまで行く」には、非常に大雑把ですが、高度50kmぐらいまでに加速しておいて(速度を十分出しておいて)、後はエンジンを停止して惰性(勢い)で行くのが効率が良いです。

つまり、「高度50kmまでにどう加速するか?」が問題なのです。
高度50kmに至るまでに、ジェットエンジンの領域(空気のある領域)と、ロケットエンジンの領域(空気の薄くなった領域)の両方が存在しています。
この二つの領域を如何に効率よく飛行するかが、求められます。

この先は、また次回にしたいと思います。(切替エンジンの話に行き着きませんでした。すいません。)

One comment to “燃焼モード切替エンジン(その1)”
  1. 燃焼モード切替エンジン(その3) Says:

    [...] ところが、前々回のブログ(その1)に書きましたとおり、既存のジェットエンジンとロケットエンジンは、全く構造が異なり、一つには出来ません。(エンジン分類) 1つのエンジン内に両方のエンジンを抱え込む「コンバインドサイクルエンジン」という形式であれば存在しますが、これでは簡素でもなく、重量も低減できず、純粋な意味での「切替」ではないです。 [...]

コメント大歓迎

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